“ 往来をぶらぶら一人歩いてゐる ”
栃木県の「根古谷台遺跡」へ

縄文時代前期(紀元前5000年から紀元前3500年)の大規模集落遺跡である『根古谷台遺跡(ねごやだいいせき)』。
『根古谷台遺跡』は墓地を造成する際に発掘調査を1982年から1988年にかけて行われ、339基の素掘りの浅いくぼみである『墓壙(ぼこう):墓穴』とその周囲に竪穴住居跡27棟や長方形大型建物15棟など計69棟発見されました。
7基の墓壙からは重要文化財に指定された『石製耳飾り』『石製首飾り』などの装身具や『石鏃(せきぞく):矢じり』、『石匙(いしさじ):打製石器』などが出土し、装身具を付けて埋葬された当時の埋葬の実態をうかがい知ることができます。
また、復元された『長方形大型建物』は日本最大級の平面規模を持っており、墓壙群の方向を向いていることや生活用具の出土が少ないことから多くの人が集まり死者を弔い供養することができる儀式的な建物であったと考えられています。
縄文時代前期中頃・中期末(紀元前3900年から紀元前2200年)とおおよそ同時代(?)の有名遺跡として青森県『三内丸山遺跡』がありますが、こちらの『根古谷台遺跡』はひっそりと『うつのみや遺跡の広場』内に佇む自由に出入りできる隠れ遺跡的な存在です。
三内丸山遺跡で購入できる古代米を使った『縄文古代飯おにぎり』のように、雑穀米でつくったおにぎりを持参して遺跡を眺めながら古代の生活をあれこれ想像しながら食したいものです。





